田植え2025
棚田を貸し出すみたいな制度で友人が借りた田んぼで初めて田植えというものを体験した。
近所にも田んぼがなかったではないけども、田植えといえば幼少の頃に親が農家の手伝いかイベントかなんか行ってその後の宴会で、部屋に出たムカデを手掴みで外に放り投げる家主を見てすげえなと思ったという謎の思い出しかなく、自分が田んぼに入ったかはもう覚えてない。
借りているのは棚田なので面積は小さくて、5~8人いれば楽だろうというところ。隣と合わせて2人で2面借りていたけどちょうどいい感じの人数が集まった。
水の量を調整しつつ、間隔調整のための糸を張って、育苗のトレイから苗を引っこ抜いて植え付けていく。特にやりかたを誰も教えてくれなかったけど、なんとなく苗を置いていけばなんとかなった。田んぼの中では膝下くらいまで泥に埋もれることになるので、移動が結構大変になる。なのでできるだけ横移動を避けられるくらいの間隔で並んで植え付けていきたいところだけど、田の形も歪なのでそうそううまくもいかず、まあまあ動くことにはなった。
それなりの人数が集まったのもあり、もう3年くらい経験がある人がいたのもあり、意外とあっさり1時間半くらいで作業そのものは終わった。天気が崩れそうだったので早く終わったのは良かった。慣れてない初回は夕方までやってたらしい。田植えはイベントになっているので開会式や準備体操なんかもやってたけど、気にせずさっさとやっちゃったのも良かったのかも。
…いや準備運動はやっておいた方がよかったかも。たった2面1時間半とはいえ、この倍は厳しいし3倍は絶対無理というくらいには疲れた。脚を田から引き抜くという動作がなかなかの負荷で、普段の歩きなどの運動では使わない力を使っている気がする。翌日は観光で歩き周るくらいの余裕はあったけど、その次の日は筋肉痛がひどすぎて普通には歩けなかった。油断した。
田植え自体は朝のうちにおわってしまって早めの昼ごはんになったけど、そこで支給された地元の味噌屋提供のおにぎりと漬物と味噌汁のおいしいこと。名物らしいおやきは食べそびれたけど、そんなおいしいというようなものでもないらしい。まあでも食べてはみたかった。
田植え自体は植えた後に育苗トレイや脚やらをばしゃばしゃ洗って弁当食べて終わり。田起こしや苗作りなんかは大変だったり難しかったりするのでやっといてくれるらしい。
田植えが終わってからの水管理なんかはやっといてくれるらしいけど、月1回くらい草取りだの畔の草刈りなんかはオーナーの仕事なのでやりに行く必要がある。けどそれらはそれほど人数が要らないので、私の次の出番は稲刈りということになる。
現代の田植えはほとんど機械でやるので別にこれは体験としての意味しか無いんだけど、やっぱり田植え稲刈りは瞬間的に人手が必要で、そのために宴会したりご近所付き合いしたりといった昔のあれこれの雰囲気を知れたのは良かった。あと2人くらいいればもっと楽だったし、子供たちは暇して畔でわーわー言うのもわかる。私もたぶんそうだったんだろう。
あと、田植えの前の田にはパッと見で数十匹というレベルの多数のイモリ(とアマガエル少々)がいたけど、田植え後には同じくらい多数のタニシに入れ替わっていたのが印象的だった。ドジョウもちょっといた。今までどこにいたんだ。
ところで収穫した米はオーナーのものなので、私も分け前の玄米を5kgくらいもらえるらしい。けど都市に住んでいるとなかなか精米できる場所も少なく、今からどうしようかと考えているところ。精米したてのごはんはとてもおいしいらしい。